◇遠坂 憲司(とおさか けんじ)◇
士郎と凛の間に生まれた子供。16歳。
士郎が死亡している為、凛と一緒に三咲町で二人暮らしをしている。
魔術師見習い兼正義の味方もどき
※性格・人柄※
口は悪い、いい加減、面倒くさがりやと三拍子揃った、ものすごい不良っていうか、ダメ人間。
「人生何が起こるか分からない。浮き沈みがあって当然さ~。HAHAHA!」と、達観しているようにみせてはいるが(少なくとも本人はそのつもり)、ギリギリになると結局助けに入ってしまう困ったちゃん。
認めた相手にしか敬意を払わない態度が目上の者に。誰かさん似の仏頂面が他人の鼻につくようで、まず第一印象は最悪。喧嘩を売られる事も多い。彼が周囲から不良と誤解されるのは、あくまで売られた喧嘩を消化していった結果であり、彼から喧嘩を仕掛ける事は絶対にない。
しかし、本人はそれを否定するでもなく、人が寄り付かない=面倒事が無い。と、逆にラッキーとさえ思っている。
第一章こそ他人との関わりを頑なに拒絶していたが、章を重ねるごと誰かさん譲りの正義感を発揮。口では「めんどくせぇ」と言いつつ、身体はすでに動いていたりする。
乾 壱彦とよく行動を共にするが、基本的には一匹狼。
もちろん彼が人との関わり合いを避けるようになったのにはワケがある。
人助けしかり、剣道しかり、自分が何か行動するたびに、寂しさと懐古感の混ざった悲しげな顔を垣間見せる凛。それを幼い頃から見てきた憲司は、母が自分に士郎の面影を重ねているのだと気付き、母にこんな悲しい表情はさせたくない。と自分から積極的に行動するのを避けるようになった。
普通の環境で育ったにもかかわらず、衛宮 士郎にも劣らない正義感を持つ彼は、ある意味父親より遥かに異常だと言える。
外見に惑わされず、その人の本質を見抜くことの出来る人物で、多少怪しそうな人でも良いヤツだと判断すれば信頼するが、そうでない相手には通常の四割り増しの愛想の悪さを見せる。
その為、周囲からはとても反社会的な人物と勘違いされてしまう。
凛から教わった"常に優雅たれ"という家訓を激しく間違った方向で守り、カツアゲやイジメなど「ダサいことはしねぇ」らしい。しかしタバコと酒はバッチリ。
頭は……そんなに良くない。侍といわれると怒る。
機械関係の修理も出来るが、あくまで素人知識によるもので、技術も父親以下、ちょっと機械が弄れる一般人程度。それでも機械関係を極端なまでに不得手としている母親を助けるためである。
※恋愛※
乾 壱彦ほどじゃないが女性にだらしなく、壱彦主催の合コンではレギュラーとして毎回、猛威を振るっている。しかし、彼の場合は女性が好きなのではなく、合コン・コスプレ・巨乳etc――どちらかといえば男の浪漫が好きなようである。
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる。とは誰の格言か。今のところこの格言が適用された様子はない。
※魔術※
魔術の知識は多少あるが、腕前は母親の凛に、
「魔術師の家系は私で終わりか~」
と溜息ながらに言わせるほどである。
本当に凛の子供か疑わしいほど才能は無く、意識の切り替えや、詠唱時の自己暗示が極限的に苦手で、失敗に終わる。ようは集中力の無いニブチンで、本人の性格によるところが大きいと思われる。
※その他※
ちょっとした経緯があってラ・フルール三咲町支店でバイトしているが、持ち前の仏頂面と愛嬌の悪さから、メイクしかやらせてもらえなかった。が、おかげでメイクに関しては店長も認めるほどにまで成長した。
ちなみに、店長はピエール・ピュヴィス・ド・シャヴァンヌという名の日本人。本名は西郷慎之介。42歳のナイスミドルなオカマです。
凛を呼ぶときは「お袋」「母ちゃん」のどっちかだが、「母ちゃんはやめて」と言われる。どうやら恥ずかしいようだ。
親子喧嘩が絶えず(と言ってもスキンシップに近い)、その時は「ババァ」「クソババァ」「クソ魔女」「アカイの」などに変化する。
なんだかんだ言いつつ、女手一つでここまで育ててくれた凛を尊敬しているが、こちらに移住する原因を作った士郎を恨んでいる。
正確に言うなら、ある事件がキッカケで、お腹の中の憲司を抱えたまま、凛は冬木市から追放される事となった。憲司はその選択をした凛を尊敬しているが、母親の約束された未来を棒にふらせた事。なぜ、凛が惚れたほどのヤツが、彼女を置いて死んでやがるんだ。と言うワケ。
彼が不良化しているのもその辺りが原因。
無類の麺好き。動物に嫌われるタイプ。
「オレは自分から不幸になる人間を許さない」